ヴィンテージバイクを思う
2013年頃だったか信毎に「リーチ先生」という新聞小説が連載されていた。バーナード・リーチという陶芸家の話であったが、印象に残っているのは彼が陶磁器に求めた美しさは絵画的な絵柄や彫刻的な装飾ではなく、実用に適した形状や 触覚であり、日常で使われているものの中にある美であった点だ。私は自転車にもそれと通じるものがあることを感じていたので大いに感銘を受けた。街中で丁寧に整備され大切に乗られているヴィンテージバイクを見かけたとき、その容姿にゾクッとするほどの美しさを感じることがある。機械屋の私がバイクにかける持ち主の愛情を勝手に美としてとらえてしまう職業病なのかもしれないが、とにかく私にはとても美しいものに見えてしまう。そのような訳で私はヴィンテージバイクに対し「日常で大切に使用し続ける」ということを心がけている。高級パーツで床の間自転車を組むよりも貧乏性の私にはこちらのスタイルが向いているようだ。(01/2020)
我が家の自転車
私(我が家)の所有するバイクに高級車というものは1台もない。安月給の独身時代、当時としては大枚を叩いて購入したロードレーサーとランドナーをそれぞれ1台ずつ所有していたが、脱サラを機に自転車とは距離を置き2台のバイクは実家の物置に眠っていた。結婚後子供が成長し彼らのためにスポーツ自転車を物色しているうち忘れ去っていた自転車熱が再燃した。リーマンショック後本業が暇になったこともあり、子供用に廃品回収置き場で手に入れたフレームをベースにランドナーを組立てたり、ヤフオクで衝動的に落札してしまったものを自分用のスポルティーフに仕上げたりしているうちその数が幾台にもなってしまった。そこで整理を兼ねて 所有している各バイクの仕様を備忘録としてまとめておくことにした。(01/2020)